音読ができない子どものためのビジョントレーニング

query_builder 2023/10/20 みる力 感覚統合 小学生 ビジョントレーニング 学力

今回は、音読ができない子どものためのビジョントレーニングについてお話しします。音読は、文章を目で追いながら声に出すため、言葉の理解や読み方の練習に効果的ですが、なかなかうまくできない子どももいますよね。音読の困難さは、文字を正確に目で捉える視覚能力と、スムーズに文章を頭で処理する認知能力の両方が必要です。ここでは、なぜ音読が上手く出来ないのかをご説明します。さらに、家庭でも手軽にできるビジョントレーニングのアイデアも紹介します。成果を上げるためには、継続することや子どもの興味を引くような工夫も重要です。では具体的な方法について詳しく見ていきましょう。

なぜ音読ってむずかしい?

音読は、言葉や文章を音声化しながら読むことです。


音読が難しい理由を3つにわけると以下の理由になります。

1.複雑な文字や単語の視覚認識や解釈が難しく、読者はテキストを正確に捉えることが難しい

2.言葉や文章の意味を理解するために、十分な語彙力や文脈理解力が欠如している

3.適切な発音やリズムを実現するために、言語音声を制御する筋肉や発音器官の発達が不足している


ここで、ビジョントレーニングが関連してくるのが1と2になります。


1で挙げられている視覚認識に関して、大きく関係してくるものに原始反射というものがあります。

原始反射は赤ちゃんが産まれた時から持っているものということをご存じの方も多いと思います。生後少し経つと徐々になくなっていくとされていますが、現在の子どもたちにはこれが残っていることが少なくありません。これが様々な困り感を引き出しますが、音読に関連するもので言えば、

・眼の使い方の使い方を邪魔する

・文字の認識を邪魔する

ということが分かっています。


また、眼が上手に使えず、文字の認識を邪魔することで、2の語彙力や単語についての理解が進まないということにも繋がっています。


音読は視覚情報の入力、単語などの判断、音声情報を同時に処理する能力を必要とします。しかし、この能力が未熟な子どもたちは、文字を判断するのに精いっぱいで見ている間に声を出すことが難しくなります。

また、音読は速いテンポで行われることが多いため、速読や自然な声の抑揚を必要とします。しかし、これらの能力も発達途上の子どもにとっては困難であり、適切な音読ができないことがあります。

さらに、音読は文章の内容や意味を理解しながら行う必要があります。しかし、困難な文章や専門的な用語が含まれる場合、理解が追いつかずに音読が難しくなることがあります。

以上のような理由から、音読ができない子どもたちには、ビジョントレーニングなどの他のトレーニング方法が有効とされています。

音読ができない子どものためのビジョントレーニングとは?

音読ができない子どものためのビジョントレーニングは、

1.原始反射を抑制し、本人にかかる負荷を減らす

2.視覚情報の処理と認識能力を鍛える

ためのトレーニングとなります。


ビジョントレーニングでは、文章を見る、文章を読むなどの練習は行いません。その訓練はいわゆる対症療法であり、眼を使いやすくしたり、文章を読むことにストレスがない目の状態にしていく根本治療ではないと考えるからです。


継続的に行うことで効果が期待できるトレーニングですが、続けないと効果は期待できません。その為には、遊びにトレーニングの内容を入れ込むことが大事であると考えます。楽しい活動なら続けやすいですし、楽しい活動なら進んでやりたがるお子さんも多いです。


原始反射を抑制していくためには、原始反射をたくさん出してあげることが重要であると言われています。

特に関係していると考えられる反射としては、非対称性緊張性頸反射(ATNR)があります。

この反射は頭を向けた反対側の手足が曲がるという反射ですが、読字や書字などの阻害をする反射にもなりえます。


視覚情報の処理と認識能力を鍛えるために、まず視覚の情報が正しく入力される眼の力をつけていかなければなりません。

具体的には、注視、追視、跳躍視、ピント調節になります。

この動きが自然にできる眼の状態にトレーニングしていきます。

視覚情報が入力されるようになってくると、脳での情報処理能力が上がっていきます。情報量が増えることでそれを処理する脳が鍛えられるというイメージです。


これらのトレーニングは、時間と継続的な取り組みが必要ですが、子供の視覚情報の処理能力や認識能力を向上させることで、音読のスキルも発展させることができます。


音読ができるようになることにより、子供はより正確に文字や文章を読み取ることができるようになります。また、文章理解や学習能力の向上にも繋がるでしょう。

音読が苦手な子供にとって、ビジョントレーニングは非常に有用な手法です。ぜひ、専門家のアドバイスを受けながら、取り組んでみてください。

家庭でできる手軽なビジョントレーニングアイデア

視覚統合のトレーニングは、子供の音読能力や学習能力を向上させる有効な方法として知られています。この記事では、家庭で手軽にできるビジョントレーニングアイデアを紹介します。


音読に関連する原始反射はいくつかありますが、特に関連する原始反射は非対称性緊張性頸反射になります。

これは、首の向き連動して手足が動くという反応になりますが、その影響は身体の正中線を超えた動きが苦手になるというものです。


お家で取り組みやすいものとしては、匍匐前進があります。この動きは原始反射の抑制に効果が高いですので、それを取り入れた遊びを一緒に考えてみるのもいいでしょう。


また視覚的なトレーニングとしてはボール遊びです。子供にカラフルなボールを投げてもらい、それを見ながらキャッチする練習をしましょう。視覚と手の動きを連動させることで、視覚統合能力を養うことができます。

次に、絵カードを使ったゲームです。子供に様々な絵のカードを見せ、それを順番に覚えるように指示します。カードの数を増やしたり、逆の順番で覚えさせたりすることで、子供の視覚的な注意力を高めることができます。

また、迷路を描いてみるのも良い方法です。紙に迷路を描き、子供にそれを見てゴールまでたどり着くように指示します。視覚情報を頭の中で処理しながら進むことで、子供の集中力や空間把握能力を強化することができます。

最後に、色々な形のパズルを使った活動です。子供にパズルを解かせることで、視覚的な認識能力や問題解決能力を鍛えることができます。難易度の異なるパズルを用意することで、子供の能力に合わせたトレーニングを行いましょう。

以上が家庭でできる手軽なビジョントレーニングアイデアです。日常の遊びや学習の中で取り入れることで、子供の視覚統合能力を向上させることができます。是非試してみてください。

成果を上げるためのポイント

成果を上げるためのポイントは以下の通りです。

1.継続する

ビジョントレーニングは効果を実感するまでに時間がかかることがあります。しかし、短期間での効果を求めずに継続することが大切です。

2.個別のニーズに合わせる

子どもの音読の困難さは個人によって異なる場合があります。そのため、個別のニーズに合わせたトレーニングプログラムを作ることが重要です。

3.楽しさを取り入れる

子どもは楽しいゲームやアクティビティに参加することが好きです。ビジョントレーニングも楽しい要素を取り入れることで子どものモチベーションを高めることができます。

4.視覚情報を活用する

ビジョントレーニングでは視覚情報を活用します。特に、テキストやイラストを使って子どもが言葉と結びつける練習をすると効果的です。

5.適切な難易度を設定する

トレーニングの難易度は子どもの能力に合わせて調整する必要があります。簡単すぎると挑戦感がなくなり、難しすぎると挫折してしまう可能性があります。

6.フィードバックを行う

子どもがビジョントレーニングで成果を上げるためには、フィードバックが重要です。子どもの進歩を褒めることや、課題を解決するための具体的なアドバイスを行うことで、モチベーションを高めることができます。

以上が成果を上げるためのポイントです。


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